爽快

とりあえず、大きな問題は特に起こらず、今日の試験は終了。日本の大学の試験と違って、イタリアの大学の試験の大半は、口答による試験なので、慣れるまでに時間がかかったが、慣れてしまえば、口答のほうがずっと楽だ。
一度、社会人セミナー(警察官の人々のためのセミナーで、単位が足りなくて、大学の卒業資格がない人々のための補習講で、けっこう年配の人も来て、緊張した。でも今思えば楽しくもあったなあ)で筆記試験を試みたが、「****について、10行以内で説明してください」とお願いしたにも関わらず、イタリアの人々は、書くのも、話すのと同じくらい饒舌で、30行も40行もこれでもか、これでもかと余白を埋め尽くし、また自分の意見、主張なども随所に盛り込まれた大作の答案が返ってきたので、読むのが数日間の徹夜作業になってしまった。45人の受講者の、それも気楽な学生とは違う仕事をしながらの苦学生の答案でもあったので、手を抜くこともできず、採点するのがとても辛かった。あまり辛くて、結局同僚の日本人の先生方に手伝っていただきながら、互いに励ましあい、心を鬼にして採点したのだった。
したがって、口答試験だと、その日のうちに採点を通知することができるので、試験が終わると本当にほっとする。それに今日試験を受けた子たちは優等生ばかりだったので、満点の子が続出したのも嬉しかった。落としたりすると、罪悪感で眠れなくなったりするので、こんな日は爽快な気分で帰路につくことができるのである。


こんな風景を見ながら、家へ帰るのだ。天気がよくなってよかった。でもまだ寒いよ〜