中国 初の人権計画? 

MNS産経ニュースより 
中国政府は13日、宗教や表現の自由など国民の基本的人権の改善を目指す国家人権行動計画(2009〜10年)を発表した。人権をテーマとした国家計画の策定は初めてで、内外から強まる人権改善要求に応える狙いがある。

 新華社電によると、同計画は「人権の十分な実現は人類が長期に追求する理想」とした上で、中国も国情を考慮しつつ人権の改善を進めていく考えを表明した。

 同計画は、教育や就業など「経済・社会・文化的権利の保障」から、拘禁者への待遇や表現の自由などの「政治的権利の保障」、少数民族や児童など「弱者の権利保障」まで幅広い領域での人権改善目標を明記した。(共同)

新華社オリジナルはこちら
http://news.xinhuanet.com/english/2009-04/13/content_11177311.htm

Facebookでは、何人かの人がこの記事のコメントに、嘘つき!またプロパガンダナチスだって同じようなことを言っていた!のような意見を書いている。わたしも心情的にはまったく同感なのだが、それでも実のところ、多少の期待はあるのだ。中国政府だって、中国という国が経済的にこれほどインターナショナルな注目を浴びるようになった今、「人権」保護は不可欠な命題、できることなら何とかしたい、と思っているのが本音ではないか。
しかし問題は人民解放軍なのである。今年、中国は軍事予算として予算14%が増加されているが、この経済危機のおり、先進国では珍しい数字である。一説によると、カリスマのいない現政府に、軍の幹部の権力が増長し、有事の際は中央の指令などまったく意に介さず、突っ走っているという。また、去年のラサの抗議行動の際、北京が事を知る前に、軍が独断で介入したともいわれている。
いずれにしても、今すぐには、この中国の計画を頭ごなしに否定することはできないだろう。中国社会も大きく変わりつつあるに違いない。この計画が『紙に描いた餅』にならないことを心から願うのである。