思うこと、いろいろ

死んで名を残す、マイケルのこと。

昔、イタリアの文学史の短いコースを聴講していたことがあり、そのときに、詩人のウーゴ・フォスコロ(昨日はアリオストと書いていたが、フォスコロでした。失礼しました)が書いた、「死」ぬことは耐えられないことだ、しかし名を残すことでこの世に生き続…

民主主義について

わたしは日本で生まれ、『民主主義』のもとで育ってきた(はずだ)が、日本に住んでいるころは、実のところ『民主主義』とはいったい何であるか、ということをあまり考えたことがなく、みんなが「今の日本の状態が『民主主義』なのだ」と言うから、そうなん…

風邪の合間に読む「地獄の思想」

「それ、豚インフルじゃないの」と同居人まで、わたしの周囲二メートルに絶対近づかないのだ。 「もはや豚インフルっていう言葉は使ってはならないのだ。養豚業者の人々の迷惑になるからだ。また、豚マーケットが打撃も受ける。この経済危機のときには、皆で…

南京のシンドラーをテーマにした映画

今日、外出先で「この記事読んだ?」と見せられたのがコリエレ紙。あ、もう、しばらくコリエレ紙は見たくない、と言ったのだが、「日本のことだよ」と言われ、ざっと目を通す。 Florian Gallenbergerというドイツの映画監督が作った「Jhon Rabe」の映画評で…

スリランカはやっと・・・。

スリランカは、『タミールの虎』が休戦宣言を出して、人々はようやく恐怖から解放された。よかった。でも、今までたくさんの方々が亡くなられて、みな、茫然としていらっしゃることと思う。どんな宗教でも原理主義は危険な方向へ走る。ヒンズー教のような多…

優しさはどこから生まれてくるのだろう

酔っぱらってろれつが回らなくなくなった(とわたしは理解しているのだが)中川財務相のG7のローマでの記者会見の映像は、「信じられない」とイタリア人の友人たちの間で話題にもなったが(英国のBBCが流したような、財務相をからかうようなコメントはなく…

今日はメーデー

というわけで、労働者のわたしは当然の権利として、今日は一日休んで、ローマ近郊の田舎へ空豆とチーズを食べに行った。何故かイタリアではメーデーの日、友人が集まって(労働者仲間の)、ナマの空豆(へんな感じだが)とペコリーノを食べる風習がある。由…

おおらかな臨床心理学の先生

先日、ご縁があって、とある公立病院の臨床心理学セクターのディレクター Pagliaro教授に会った。その話はいずれまとめて書いて忘備にしたいのだけれど、まとめるとなるといろいろリサーチしなければならないことがあるので、先延ばしにしよう。でも、これは…

やっぱりそうだったのか。

4月20日のコリエレ紙の記事の訳を、産経の福島香織記者の今日のブログで引用していただいていた。ずいぶん以前から読ませていただき、更新を心待ちにしていたブログだったので、わたしはたいそう嬉しかった。そのうえ、ここ数日ぼんやり考えていたーあのシン…

「なぜ、西側がこれほどチベットに肩入れするか」というリサーチ?

最近、普通に暮らしていてちょっと気になることがあった。イタリアの友人と話していて、「自分の若いジャーナリストの友達が中国で出す本の構想を練っている」というのである。そりゃ中国は巨大マーケットである。その若い優秀なジャーナリスト君は、その中…

アイデンティティはどこにあるか

今日はチベット内部からイタリアに直接やってきた青年と、チベットにたびたび出かけているイタリア人の青年と一緒に昼食をとる。イタリア青年は、今まで4回チベットに長期滞在して、チベット語も日常会話なら問題なく話すことができるそうだ。その彼は、「…

イタリアの大学の卒業式

一昨日、昨日と、卒業する青年の卒論の副主任としてディスカッションに参加するために、「心ここにあらず」、という状態が続いた。漸く昨日それが終わったが、無事というわけにはいかず、普段あまり反省をしないわたしも、今回ばかりはかなり反省してしまっ…

Global issue としてのチベット。

Tibet issueに関わりはじめた理由、つまり個人的なモチベーションというのは人それぞれだし、実際のところ、それはきっかけにすぎないのかもしれないと思う。わたしの場合はチベットの密教を面白いと思ううちに、チベットの青年たちに巡り会って、いよいよチ…

困惑するなあ

最近、日常生活において衝撃、というかびっくりしちまったことはといえば、一人の学生ちゃんの卒論の内容である。テーマは「日本の広告における女性像」というものだったが、「一度読んでみてくれ」とメイルをもらい、「うん、いいよ」と気軽に読みはじめ、…

Tibetに奇跡は起こる。

ずいぶん昔のことだけれど、さらに大昔のコピーライター時代の大先輩とメイルのやりとりをしていて、ある時ポロッと、今自分はイタリアでTibet Issueに関わっている。Dalai Lamaが大好きだし、Tibetの青年たち、僧侶たちにおおいに指南を受けている、と書く…

すごいぞ!日本。

といっても、WBCのことではない。WBCで日本が優勝したのは嬉しかったのだけれど。しかしイチローは本当にかっこいいなあ。わたしがすごい!と日本を誇りに思うのは、ネット上のTibet関係の情報がイタリアに比べると断然に多いし速い!ということだ。イタリア…

1237804172**いまさらブログの、そのいきさつ。

イタリアに住んでいるのに、歴史やアートにそれほど深い造詣があるわけでもなく、ワイン通でもなく、チーズの専門家でもなく、パスタも別においしいとも思わず、さらにファッションにも全然興味ないから、別にブログなんて書かなくていいや、と、ずっと思っ…